小石川植物園の北西の角に、ひっそりとではあるが堂々と鎮座する建物がある。それは都心とは思えないほど鬱蒼としてはいるが手入れの行き届いた木々に囲まれている。

東京大学総合研究博物館 小石川分館。

ここには植物・生物・鉱物をはじめとした学術標本が実に心地よい距離感を保ちながら保管されている。
保管というより、展示というより、無造作に「置かれている」・・・ように感じられる。
しかし、その距離感は無造作とは程遠く、綿密に考慮されたに違いない。くわえて光のコントロールも実に周到に計画されている。

標本自体がどれほどのものか見当もつかぬが、なにより空間の心地よさが抜群によいことに間違いはないのである。

東京大学総合研究博物館 小石川分館。
http://www.um.u-tokyo.ac.jp/exhibition/annex.html