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おとぎ町ビエンナーレ
BACKSTORY
青山アートスクエアにて開催されたお笑い芸人で絵本作家の西野亮廣氏の絵本原画展。ファンタジーな作品を展示するにあたり、来場者に非日常を感じてもらう仕掛けを考えた。
会場内にはガーランドフラッグが頭の上を賑やかに渡り、どこか懐かしさを醸すリンゴ箱を積んで展示室を仕切っている。アイリッシュテイストの音楽が流れ、アルコールの提供もある。
これらは表面的な楽しさを演出しているが、その背景で展示室を移動する際には低くなった入口をくぐり、少し暗いあかりの中で、少し低い位置に設置された繊細に描かれた原画を目を細めて鑑賞する。いっけん不自由な展示であるが、そのちょっとした不自由さを感じる時に異文化/非日常を感じる心理を利用した展示。
来場者が無意識のうちに軽い疲労感を覚えているところに、賑やかな音楽やエンターテイメントそしてハイボールが振る舞われ、居心地がよいと感じその場で出会った見知らぬ者同士が繋がる空間をデザインをした。