REPORT

不具合の解決

時間をしっかりかけて、充分に考えを重ねてまとめているにもかかわらず、作る時になって見つかる不具合というのは、よくあってほしくないことだけども、よくあることである。
そして、その不具合をうまく解決できたときというのは、問題なく終えていたときよりも、よい結果をもたらしていることが不思議と多いように感じる。

玄関扉の袖壁に郵便受けを取付ける設計をした。

外に出ることなく郵便物を受け取れる製品で、程よいデザインで、程よい大きさというのは少ない。
少ないので少ない中から、うまく手を加えて使えるものとしてゆく。

今回は、コンクリート壁取付用のものに手を加えて取付けることにした。
図面上だけでは不安だったので、実際に取付けるものを事務所に送ってもらい寸法を採りながら考えをまとめた。
取付けるときに工事で生じる誤差も調整できるようにしてある。

と、先読みした無駄のない仕事ぶりであるが、コンクリート壁取付用というのに気付いたのは玄関扉の製作図を確認した時。
作る一歩手前というところだったのである。
代わりになるようなものを探すものの、よいものが見当たらなかったので手を加えてまとめることにしたのだ。
とはいえ、最善の作り方に導かれたように感じるのである。

不具合の解決となるとよいのだが。
思惑取りに上手に取り付くかは、これからの楽しみなのである。